このところ、朝起きて金魚の稚魚の面倒を見る時間が1時間。
夕方、家に帰って、再び稚魚の面倒を見るのが1時間と、朝晩忙しい。こんなときこそ、ゆったり読書。
むちゃくちゃなふりだが、今回は宇江佐真理さんの「雨を見たか-髪結い伊三次捕物余話-」の話。
今回は伊三次の仕える同心、不破友之進の嫡男で北町奉行所町方同心見習い組の龍之進が、中心の展開になっている。
龍之進は15歳。世の中の矛盾や、どうしようもない社会構造に見習い同心として直面していく。青春のフレッシュな気持ちが読んでいて心地よい。江戸を騒がす「本所無頼派」の探索を行ないながら、同心として成長しはじめる龍之進のこれからが楽しみ。
それと、生活がやや安定してきた、伊三次とお文。二人の関心事は、少々気弱なひとり息子。その息子、伊与太の成長もほのぼのとするものを感じる。