2012-02-22 傍聞き 徒然 長岡弘樹さんの「傍聞き」を読み終えた。 短編ミステリー4編が1冊に。無駄をなくして書き上げているだけに、4編とも秀逸。 恨みを持つ患者の搬送を続けながら、ある行動を取った救急隊員の事情が胸に迫る「迷走」。 これが私には一番面白かった。 そのほか娘の不可解な行動に悩む女性刑事が、我が子の意図に心揺さぶられる「傍聞き」。 女性の自宅を鎮火中に、消防士のとった行為が意想外な「899」。 元受刑者の揺れる気持ちが切ない「迷い箱」。 表題作で08年日本推理作家協会賞短編部門受賞。