森沢明夫さんの作品「津軽百年食堂」の文章がきらきらしていて気持ちよかったので、森沢さんの処女作に近い「海を抱いたビー玉」を読んだ。
運転手の親子に愛されたことで「心」を持った瀬戸内海の小さな島のボンネットバス。
不思議な青いビー玉とボンネットバスが、時代を超え、運命に導かれながら旅をしていくファンタジー。
旅は、懐かしい昭和40年代の瀬戸内海の島から、大震災に見舞われた山古志村へ…。
少年と、バスと、少年の心を持った魅力的な大人たちが、「生きることの美しさ」を優しく語りかけてくれる、ファンタジーだけど、事実をもとに描いた美しい物語。